人形劇のお弁当

日本人形劇地図の情報広場の更新状況や人形劇関連の情報がたくさんあります。

人形劇、パネルシアター、紙芝居、マジックエプロン、童話、のぞきからくり、絵本の読み聞かせ、人形パフォーマンス、ストーリーテリング、絵話などの情報もてんこ盛り!

2020年03月

マジックエプロンでの発声練習
マジックエプロンはエプロンを作ることが出来ても、つけてお話ができなければなりません。もちろんつけていなくても、そのお話を語れるくらいになっておくことが理想です。たまに「どれくらい練習すればいいんですか?」と聞かれることがありますが、マジックエプロンには、素話の要素もあります。
つまり素話としても聞かせることができるようになっておくことです。素話で出来るということは、そのお話をよく理解して消化できているということです。そして、エプロンをつければ、より自分のイメージを鮮明に表現できることになります。
お話を語るには、声を出さなくてはなりません。マイクがなければ、しっかり声を出すという練習をしておかないと、客席に声は届きません。出番の前に、声帯周りの筋肉をほぐすことからはじめます。次に、呼吸の練習です。とりわけ腹式呼吸というものを身につけると、通る声が出せるようになります。


物語の結末
物語を人形劇にするのはいいことかもしれませんが、原作通りにしていたら、時代にそぐわない、今の子どもたちにはショッキング過ぎて脚色することがあります。そうすると自然に結末も変わってくることがあります。
「三匹の子豚」では、レンガの家に太刀打ちできなくて、山に帰っていくかもしれませんが、煙突から潜り込もうとしたオオカミを、鍋焼きにして食べてしまうかもしれません。どんなお話の展開なのか、事前に主催者側に伝えておいた方がいいです。期待していなかった人形劇になるかもしれません。
「赤ずきんちゃん」でも同じことが言えます。オオカミは、おばあちゃんを殺して、赤ずきんに変装してベッドにもぐりこむ。赤ずきんを丸のみにして、満腹で寝てしまう。訪ねてきた猟師に赤ずきんは助けられ、オオカミは腹に石を詰め込まれる。


サンタクロースの正体

本当にあった幼稚園での話です。その日のクリスマスイベントは、二部構成でした。前半が人形劇で、後半はサンタクロースからの直接プレゼントの手渡しです。

人形劇が終わってプレゼントをもらった子どもたちは、満面の笑みで大喜びです。イベントの最後は、サンタさんへの質問コーナーです。こども達から次々質問が飛びだしました。


屋外の公演
屋外の公演でいちばん気になるのが、その日の天候です。雨でなくても風が気になります。室内でも扇風機やエアコンの風で、舞台の幕がめくれることがあります。窓を開けていると、風が入ってきたり、ドアを開けられて風が入ってきたりすることがあります。舞台側のドアは鍵を閉めるか、外に開閉禁止の貼り紙をしておきます。
室内でも風に気を配るのですから、外は絶対的に風の対策が必要です。最悪舞台が倒れてしまいます。公演中の突風は始末が悪いです。幕がめくれて、舞台の中が丸見えになります。幕ではないパネル板の舞台でもまともに風を受けては倒れてしまいます。むしろ幕の方が風を逃がすことができます。
幕のめくれ防止に、幕の端の要所にひもをつけておきます。そのひもを舞台の骨組みに結んでおきます。幕の対策ができても、舞台自体の対策も必要です。シズという重しを用意して舞台を固定します。砂袋とか鉄のベースです。空のペットボトルを用意して、会場で水を入れてシズにします。高い舞台なら、テントのようにロープを張るのもいといません。


悲しみの表現
「悲しそうにそこを歩いてください」と言われても、悲しくもないのに歩けません。「悲しそうに」にだから、それらしく歩いても、見ているものには悲しみは伝わりません。人形ですから、肩を落として顔の表情も変えられません。
手立てがないので、首を垂れてゆっくり歩くだけです。すすり泣きならうつむいて歩くとか、大声で泣きながら歩くとかです。結局、ワンパターンの悲しみの表現しか見つかりません。だけどなぜ悲しそうに歩いているのか理由を考え、その設定で歩いてみるといろんな歩き方が見つかります。
涙を見られたくないから、気づかれたくなくて、うつむくとは逆に上を向いて泣くかもしれません。坂本九「上を向いて歩こう」みたいに。子どもは転んで泣くことがありますよね。買ってほしいものが買ってもらえず、駄々をこねて足をばたつかせて泣く子もいます。
人形劇では、泣く人や動物をヒントに悲しみの表現を演じます。ドラマや映画の俳優も同じです。例えば稽古場に行くまでの電車の中で、街角で、休憩した喫茶店の中で人間観察をします。演技の引き出しをたくさん持っておきます。いろんな場面で役立ちます。


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